タイトル一覧   データベース全表示   ありがとう事例の投稿   戻る

投稿日 / お名前
ありがとう事例

2007/05/17

N.Y.さん
「ありがとう」の奇跡
 4年前、私はガンの宣告を受けました。
 その後 数週間のうちに、セカンドオピニオン、サードオピニオンを経て、「正常細胞ではないが、ガンとは言い切れない」という診断結果にまで、若干の好転はしたのですが、要経過観察とのことで、それ以来 現在に至るまで、定期的な検診が欠かせなくなりました。
 以降の定期検診の結果はいつも、黒でもなければ白でもなく、常にグレーゾーン。歯に衣着せない担当医からは、「いずれガン化するかもね」と脅かされ、体内に時限爆弾を抱えているような気分で、今まで生きてきました。
 今日は半年ぶりの定期検診でした。
 前回、前々回と、あまり思わしい検査結果とはいえず、加えて数ヶ月前より軽い痛みも生じていたので、若干の覚悟もしつつ、クリニックに向かいました。
 診察室に入るなり、カルテをめくりながら、「そうそう、あなたのはややこしかったのよね」と迎えてくれた先生。そして早速 超音波検査が始まり、私も画面を見ていたのですが、過去の検査との 様子の違いをすぐに感じました。
 身体の上で、いつになく検査器具が右へ左へ動いているのを感じながら、最悪の異常事態なのかと緊張しかけたとき、「はい、いいですよ、お洋服を着てください」と、聞き間違いかと思うような一言が耳に飛び込んできました。
 通常の流れは、超音波検査のあとは必ず細胞診を行います。画面で影を確認しながら、その影に向けて注射針を挿し、疑わしい細胞の一部を採取して精密検査に回すのです。ところがなんと今回は、細胞診をするほどの影が見当たらないとのこと。
 この4年間で細胞診をしないというのは初めてのことで す。見落とされてはかなわないと思い、「そのようなことがあるのか」と何度も聞き返し、痛みも訴えたのですが、改めて検査器具を動かし ながら先生曰く、「小さな影がないわけではないけれど、細胞診をするようなものではない、問題ない」とのことでした。確かに素人の私が見る限りでも、これまで見てきた黒い影が、この日 画面に映し出されることは最後までありませんでした。
 ストレスなどが しこりの拡大・縮小に影響する場合もあり、楽観視はできないそうですが、「定期検診はこれからも続けていく」とおっしゃった先生のお顔には、隠し切れない不思議そうな表情が浮かんでいました。
 発病当初は食材にも敏感になり、食事内容に制限を加えるようなこともしていましたが、2年前に正観さんの本に出逢い、講演会に足を運ぶうちに、どのような変化も「受け入れる」気持ちが心に育ち、最近ではすっかり、好きなものを食べ、普通に食事を楽しむようになっていました。なので、心あたりがあるとすれば、「ありがとう」のみ。カウントは神様にお任せしておりましたので、回数の見当はつきませんが、私にも「ありがとう」の奇跡が起きたようなのです。
 宣告を受けたときには、突きつけられた現実にくじけそうになりましたが、生きることを諦めなかったからこそ、今こうしてたどり着いた有り難い奇跡。心の底から湧きあがる感謝の気持ちでいっぱいです。ありとあらゆる全てに「ありがとう」。